【学校見学レポート】横浜共立学園中学校の学校情報・入試情報を解説

私立中学校選び

こんにちは、2人の娘を持つYUNAです。長女は昨年の中学受験を乗り越え、次女は現在新5年生として徐々に受験勉強が本格化してきたところです。

今回は神奈川の名門女子校、横浜共立学園中学校を実際に見学してきましたので、その魅力や特徴をお伝えします。歴史ある学校がどのように現代の教育に対応しているのか、気になる入試情報も含めて詳しくレポートします!

基本情報

学校名・所在地・創立年

横浜共立学園中学校は、神奈川県横浜市中区山手町212番地に位置する女子校です。1871年(明治4年)に3名のアメリカ人女性宣教師によって創設された歴史ある学校で、今年で創立153年を迎える伝統校です。150年以上の歴史があるってすごいですね。

そして、横浜共立学園といえば、フェリス、横浜雙葉と合わせた神奈川の女子御三家の一つとして有名ですね。その長い歴史の中で多くの優秀な人材を輩出してきました。

学校の理念・教育方針

キリスト教(プロテスタント)の精神に基づいた教育を実践しており、「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい」という聖書の言葉を根幹に据えています。

校章のK.J.Gは、Kind(慈愛)、Just(正義)、Good(善意)の頭文字を表し、これらはキリスト教の生活において最も大切と考えられている態度です。このような価値観を基に、人間性豊かな女性の育成を目指しています。

校風と特色

静かで落ち着いた雰囲気の中で学問に打ち込める環境が整っています。中高一貫校として、6年間を通した一貫教育を行っているため、大学進学を前提としたカリキュラムが組まれており、特に英語教育に力を入れています。

キリスト教の学校ということ、山手という場所であること、高台の上にあり周りに建物があまりないこと、校舎の雰囲気などもあり、実際に見学に行くとわかりますが本当に落ち着いた雰囲気を感じることができると思います。

洋館の中でパイプオルガン、コーラス、ハンドベルのメロディーが流れてくることをイメージしてもらえると雰囲気が想像できると思います。

生徒たちも品のある雰囲気で、礼儀正しく活き活きとした様子が印象的でした。長い伝統の中で培われた校風が今も大切に受け継がれているのだなと感じました。

アクセス情報

JR根岸線/京浜東北線「石川町駅」南口から徒歩10分、または神奈川中央交通バス11系統「地蔵坂上」下車徒歩1分です。

石川町の駅から学校までの通学路ですが、実際に訪れてみるとわかりますが、学校の手前には石段の階段があり、かなりの勾配があります。慣れるまでは息が切れるほどですが、これも横浜山手ならではの特徴かもしれませんね。この坂を毎日上り下りする生徒たちは自然と体力がつきそうです。

階段を上り切った先の高台に学校があるため、学校からは横浜港やみなとみらい地区を望むことができ、見晴らしがとても良いのも魅力の1つです。

教育内容

カリキュラムの特徴

6年間を3段階に分け、それぞれ「基礎の充実」「学業の推進」「将来への目標の確立」と位置付け、発達段階に合わせた授業を行っています。高校1年次の数学は習熟度別クラス、高校2年次からは文系・理系に分かれ、選択科目も増えるため希望進路に即した履修が可能となります。

中学では均等配点(各教科100点満点)が採用されており、すべての教科をバランスよく学ぶことが求められています。これは他校では傾斜配点が多い中、特徴的な点だと言えますね。

独自の教育プログラム

キリスト教精神に基づく人間教育が特徴で、単なる知識の習得だけでなく、人格形成を重視したプログラムが組まれています。「ひとりの人間を無条件に尊重し愛する」というキリスト教精神のもと、全人教育が行われています。

中学・高校生の時期はとても多感で人間としても成長する時期ですね。勉強だけでなくキリスト教の精神を通して人としての成長も期待できるのが横浜共立学園の魅力の1つだと思います。

また、高校2年次からは選択科目を大幅に取り入れており、生徒が将来の目的に沿った科目を履修することができるよう配慮されています。これにより、一人ひとりの進路希望に合わせた学習が可能となっています。

ICT教育の取り組み

私がIT関連の仕事をしていることもありICTにはとても興味があるということもありますが、横浜共立学園は伝統校ということでICT教育への対応が少し心配でした。というかとても心配でした。

実際に見学してみると生徒1人1人がタブレット端末を使って学校生活をしている姿を目にすることも多く、思ったよりもICTが導入されていそうでしたので、その点は少し安心しました。生徒が1人1台タブレットを持っており、授業や家庭学習でも活用しているといえます。

横浜共立学年のホームページも長らく古い感じだったのが個人的には気になっていたのですが、最近刷新され、少しずつ時代に合わせようとしている動きを感じます。

国際教育・語学教育

英語教育に特に力を入れており、米国人教師4名を配置し、英会話は全学年で1クラスを2分割した少人数制で授業を行っています。これにより、実践的な英語力の育成に力を入れています。

グローバル社会に対応できる人材の育成を目指しており、英語だけでなく国際的な視野を広げる教育が行われています。

最近は英語に力を入れていない学校は基本的にないですし、特に女子校はもともと英語に力を入れている学校は多いから当然の教育方針なのだと思います。

進学実績と進路指導

大学進学を前提としたカリキュラムが組まれており、特に高校2年次からは選択科目が多く、希望進路に即した履修が可能となっています。

以下に横浜共立学園の2024年度進学実績を表でまとめます。

大学種別大学名合格者数
国公立大学東京大学1名
大阪大学2名
東京工業大学2名
一橋大学1名
横浜市立大学4名
東京都立大学3名
その他国公立大学11名
私立大学早稲田大学41名
慶應義塾大学27名
上智大学21名
東京理科大学20名
明治大学51名
青山学院大学43名
立教大学39名
中央大学25名
法政大学23名
  • 卒業生数: 173名
  • 四年制大学進学率: 約84%

この表から、横浜共立学園は特に私立文系(早慶やGMARCH)への進学実績が顕著であることがわかります。また、国公立大への進学者も一定数いますが、全体的には少数派です。

神奈川女子御三家の一つとして、難関大学への合格実績も高く、東京大学や早慶上智などの現役合格率が高いのが特徴です。MARCHレベルの大学については100%を超える合格率を誇っており、進学実績は非常に高いと言えます。

学校生活

学校行事

キリスト教精神に基づいた行事が多く、チャペルでの礼拝や宗教的な行事も行われています。ただし、押し付けがましくなく、宗教観の異なる生徒にも配慮した形で実施されているようです。

詳細な年間行事については公開されていませんが、伝統に基づいた様々な行事が行われていることが想像できます。

部活動・クラブ活動

運用系・文化系とも一般的な部活は一通りあると思います。

運動部は、バスケットボール、テニス、バドミントン、バレーボール、卓球、ダンス、機械体操、ソフトボールなどがあります。

文化部は、演劇、放送、美術、文芸、写真、英語・ESS、音楽、新聞、生物、化学、天文、家庭科、管弦楽、イラスト、YWCA、KJGクワイヤー(横浜共立学園聖歌隊)などバラエティ豊かに揃っています。

珍しいといえば、女子校でありながらサッカーの同好会があることです。これは比較的珍しいと思いました。他にも様々な部活動や同好会があり、生徒たちは放課後も活発に活動しています。

部活動や同好会の詳細な一覧は公開されていませんが、文化系・体育系ともに充実した活動が行われているようです。

施設・設備の特色

横浜市中区の山手地区という閑静な住宅地に位置し、西に富士山を望み、北東に横浜港・みなとみらい地区を見渡せる素晴らしい環境にあります。校地内は緑も多く、落ち着いた雰囲気が漂っています。

校庭は人工芝で広くて綺麗に整備されており、体育の授業や部活動で活発に利用されています。校舎はシックな洋館風で、伝統校らしい風格が漂っています。

実際に訪れてみると、校舎がシックな洋館のようでとてもオシャレな印象を受けます。私は色々な学校を見学してきましたが、横浜共立学園の校舎を見ると古さと新しさが融合していて、かつ綺麗でオシャレというかなり大人もテンションが上がる校舎だと思います。こんな素敵な学校に娘を通わせたいと思う方も多いかと思います。

制服

制服はいわゆるセーラー服ですね。赤襟に黒の3本線が特徴的な冬服、濃紺の襟に白の3本線が特徴の夏服、そして希望者が購入できる盛夏服があります。2024年からはスラックスも導入され、白いボタンダウンのシャツとともに着用できるようになりました。式典時にスラックスを着用する場合には、ブレザーとネクタイと共に着用するとのことです。

伝統的な制服でありながら、時代の変化に合わせた柔軟な対応もされているようです。

日常の学校生活の様子

キリスト教精神に基づいた落ち着いた校風の中で、生徒たちは真摯に学業に取り組んでいます。少人数制の授業も多く、きめ細かな指導が行われています。

カウンセリングルームも設置されており、生徒の心の健康にも配慮されています。全体的に落ち着いた雰囲気の中で、生徒一人ひとりが自分の可能性を広げる環境が整っていると言えるでしょう。

入試情報

募集要項

中学入試ではA方式とB方式の2つの入試方式があります。

  • A方式:150名募集
  • B方式:30名募集

入試日程

2026年度入試の情報は:

  • A方式:2026年2月2
  • B方式:2026年2月3日

最新の情報については学校公式サイトで確認が必要です。

特に、2026年入試はいわゆる「サンデーショック」(2026年2月1日が日曜日になるため入試日程に影響が出ること)のため、A方式は2月1日ではなく2月2日になりますので要注意です。

試験内容と対策

A方式は4科目(国語・算数・社会・理科)、B方式は2科目(国語・算数)の試験となります。

国語:A方式・B方式とも漢字問題8問前後、読解問題2題。読解問題は説明文・物語文から各1題で、文章量に対して試験時間が短いため、文の構造を意識しながら素早く読む練習が必要です。

算数:A方式は計算・一行問題が6問、大問4題(45分)。B方式はA方式より大問が1題多く(50分)、難易度も高め。前半の基本問題をスピーディかつ正確に解くことが重要です。

理科:大問5題。物理・化学・生物・地学から1題ずつバランスよく出題。図に書き込む問題の出題頻度が高いので、過去問で対策が必要です。

社会:大問4題。地理・歴史・公民から出題され、特に歴史の出題割合が高め。分野をまたぐ融合問題や時事問題も増加傾向にあります。

例年、面接がありましたが、2025年度入試から面接は無くなりました。

過去の入試結果と傾向

過去5年間の入試結果を見ると、A方式の実質倍率は1.3〜1.8倍程度、B方式の実質倍率は1.3〜3.0倍程度で推移しています。

2025年入試の倍率だけ見れば過去5年間の中でA方式、B方式とも最低倍率となり、例年に比べて合格しやすい受験になったと言えます。

横浜共立学園中学校の過去5年間の入試結果を表にまとめました。これらのデータから、受験生の動向や合格ラインの変化を読み取ることができます。

A方式入試結果(2021年度〜2025年度)

年度募集人員出願者数受験者数合格者数実質倍率
2025年150名241名229名179名1.27倍
2024年150名242名224名167名1.34倍
2023年150名280名268名155名1.73倍
2022年150名293名275名153名1.80倍
2021年150名259名240名169名1.42倍

B方式入試結果(2021年度〜2025年度)

年度募集人員出願者数受験者数合格者数実質倍率
2025年30名393名140名102名1.37倍
2024年30名421名177名90名1.97倍
2023年30名343名170名102名1.67倍
2022年30名503名215名72名2.99倍
2021年30名490名194名86名2.26倍

偏差値については、複数の模試実施機関によって若干異なりますが、概ね以下の通りです:

A方式:60〜63程度

B方式:64〜70程度

学費・奨学金制度

学費(2025年度)

項目金額(円)
入学金300,000
施設設備資金200,000
授業料(年額)504,000
施設費(年額)168,000
その他費用97,200
初年度合計約1,269,200
年間学費合計(2年目以降)約703,200

奨学金

奨学金種類概要
給付型奨学金経済的理由で就学が困難な生徒に授業料や施設費を給付。
貸与型奨学金共立奨学会による無利子貸与制度。家庭の経済状況に応じて申請可能。

※寄付金(任意):1口10万円を2口以上お願いされる場合があります。

まとめ

学校の魅力ポイント

横浜共立学園中学校の最大の魅力は、150年以上の歴史と伝統に裏打ちされた確かな教育力と、静かで落ち着いた環境の中で学べることでしょう。山手の高台に位置し、素晴らしい眺望を持つ校舎、人工芝の広々とした校庭など、恵まれた教育環境も魅力の一つです。

また、キリスト教精神に基づく人間教育により、単なる知識だけでなく豊かな人間性を育む教育が行われている点も重要です。均等配点による4科目のバランスのとれた学力形成も、将来の可能性を広げることにつながるでしょう。

他校との差別化要素

神奈川女子御三家の一つとして、伝統と実績を兼ね備えた学校である点は大きな差別化要素です。横浜という国際都市にふさわしい英語教育の充実も特徴的です。米国人教師による少人数制の英会話授業は、実践的な英語力を身につける上で大きなアドバンテージとなるでしょう。

また、伝統校でありながら、時代の変化に合わせてICT教育の導入やスラックスの導入など、柔軟な姿勢も見られる点は評価できます。

今後の学校の展望

伝統を大切にしながらも、ICT教育の充実や制服選択肢の拡大など、時代に合わせた変化も少しずつ進めている様子が見られます。学校ホームページのリニューアルなど、情報発信の面でも改善が進んでいるようです。

「サンデーショック」と呼ばれる2026年入試の変化にどう対応するかも注目点ですが、長い歴史の中で様々な変化に対応してきた実績を考えると、今後も安定した教育を提供し続けることが期待できるでしょう。

実際に訪れてみると、歴史ある伝統校ながら、少しずつ現代の教育ニーズに合わせた変化も進めている印象を受けました。石段の急な勾配に息を切らしながらも、校門をくぐると広がる美しいキャンパスと落ち着いた雰囲気は、訪れる価値があります。

お子さんの中学受験を検討されている方は、ぜひ一度学校説明会や見学会に参加してみることをお勧めします。百聞は一見に如かず、実際の雰囲気を肌で感じることが、お子さんに合った学校選びの一番の近道ではないでしょうか。