こんにちわ。スマイルパパ(@二児の中学受験生パパ)です。
神奈川県の有名な私立女子中高一貫校の1つに「横浜共立学園中学校」があります。
横浜共立学園中学校といえば神奈川県では有名な伝統校で、特に神奈川県在住の受験生であれば、受験を検討する家庭も多いと思います。
受験を検討するにあたって気になるのが、横浜共立学園中学校の募集人数や試験日程、偏差値、倍率などの入試情報かと思います。
横浜共立学園中学校の入試はどのような状況なのだろう?
この記事は、横浜共立学園中学校の入試結果や偏差値、倍率などの入試状況についてお話しします。
横浜共立学園中学校ってどんな学校?
横浜共立学園中学校は神奈川県に古くからある伝統校の1つで、神奈川県の私立中高一貫校の女子校です。
フェリス女学院中学校、横浜雙葉中学校と合わせて、神奈川県の女子私立中の御三家の1つと言われています。
横浜共立中学校もキリスト教の学校です。
横浜共立中学校もというのは、フェリス女学院中学校、横浜雙葉中学校もキリスト教の学校で、場所も3校とも山手にあるため、とても似たような印象を受けますね。
偏差値帯では、フェリス女学院が1つ抜け出しています。
同じ偏差値帯の横浜雙葉中学校と比べると、横浜雙葉中学校は付属の小学校があり内部進学生がいますが、横浜共立学園中学校は中学からの学校です。
そのため、全員が中学校から入学した生徒となります。
スタートラインが一緒なので、内部進学生と仲良くなれるかな?という心配はないですね。
横浜共立学園は高校からの生徒募集はしていないため、横浜共立学園中学校に入学した同じ生徒が、そのまま6年間を共に過ごすことになります。
校舎は2019年から2022年まで立替工事が行われていたこともあり、とても綺麗な校舎で学生生活を過ごすことができます。
校舎は教会の中にいるような洋館のような造りになっていて、初めて校舎を訪れるとおしゃれな校舎に驚くでしょう。
私は驚きました。
大学進学実績を見るとほとんどの生徒が4年生大学に進学していて、有名国私立大学への進学者も多数いるいわゆる進学校と言えるでしょう。
横浜共立学園中学校はどこにある?
横浜共立学園中学校は横浜市中区山手にあります。
最寄り駅から学校までの所要時間は以下となります。
JR京浜東北線(根岸線) 「石川町駅」南口下車 徒歩10分
神奈川中央交通バス 11系統 「地蔵坂上」下車 徒歩1分
学校まで徒歩1分のバスもありますが、大半の生徒は石川町駅から歩いて通学しているでしょう。
石川町駅から学校までは坂道が続いており、学校の前には段差が大きい石段の階段が続いている道もあり、足腰が鍛えられそうな印象でした。
通学の際、遅刻しそうな時に駆け上がるにはかなりしんどい石段ですが。
尚、石川町といえば隣は元町や中華街も近く、さらに歩けば桜木町などみなとみらい地区があるため、放課後に少し気分転換に散歩することもよさそうですね。
新宿や渋谷といった繁華街に比べれば、西洋の街並みや海や緑などの自然が多く落ち着いた雰囲気の中で過ごすことができるでしょう。
2023年度入試の募集要項(一般入試)
それではまず、2023年度入学試験の募集要項を確認してみましょう。
横浜共立学園中学校の入試は「A方式」・「B方式」の2回のみの入試で、とてもシンプルな入試となっています。
試験名 | A方式 | B方式 |
---|---|---|
募集人数 | 150名 | 30名 |
出願期間 | 2023年1月7日(土) 00:00~ 2023年1月10日(火) 23:59 | 2023年1月11日(水) 00:00~ 2023年1月12日(木)23:59 |
入試日 | 2023年2月1日(水) | 2023年2月3日(金) |
集合時間 | 8:20 | 8:20 |
入試科目 | 国語・算数・社会・理科 (各100点) | 国語・算数 (各100点) |
試験時間 | 国語 8:35~9:20(45分) 算数 9:35~10:20(45分) 社会 10:35~11:15(40分) 理科 11:30~12:10(40分) 面接 13:00~ | 国語 8:35~9:25(50分) 算数 9:40~10:30(50分) |
入学考査料 | 25000円 | 25000円 |
合格発表 | 2023年2月2日(木) 13:00 | 2023年2月3日(金) 18:30 |
入 学 金 300,000円 | 2023年2月3日(金)15:00まで | 2023年2月4日(土)15:00まで |
横浜共立学園の1番の入試の特徴は面接があることでしょう。
2023年度はコロナの影響により面接は中止となりましたが、これまでの入試では試験終了後に順次面接を行う入試となっています。
つまり試験の点数だけでなく人物も考課の要素とするという学校方針だということがわかります。
その為もあるのでしょう、出願時には小学6年生の成績連絡票(あゆみなど)のコピーを提出する必要があります。
2024年度はどうなるか未定ですが、従来通り面接を実施する場合、2月1日は面接の時間によっては、他校の午後入試を受けることができない可能性があります。
尚、面接は受験生のみの面接です。
2023年度まで面接を設けていた横浜雙葉中学校は親も参加する面接ですが、横浜共立学園中学校は受験生のみの面接となりますので、親の負担はそれほど大きくないでしょう。
出願方法はmiraicompassでの出願となりますので、他の学校と同様と考えて問題ないでしょう。
その為、横浜共立学園中学校の2月1日入試を受験する場合には、2月1日は横浜共立学園中学校のみの受験となると考えておいた方がよいでしょう。
また、2月1日の合格発表が2月2日の13時となっています。
合格発表の結果を見て、翌日の受験校を組み替えることが当たり前の中学受験においては合格発表にタイムラグがあります。
そのため、2月1日に横浜共立学園中学校を受ける受験生は、2月2日に受験する学校はあらかじめ予定した学校を受ける前提でスケジュールを組むことになります。
横浜共立学園中学校の偏差値
各進学塾及び模試センターが公表している偏差値をみてみましょう。
A方式 (2/1午前) | B方式 (2/3午前) | |
---|---|---|
SAPIX | 43 | – |
四谷大塚 | 56 | 62 |
日能研 | 51 | 61 |
首都圏模試 | 66 | 72 |
日能研の2/1偏差値がかなり低く出ているように感じますが、各偏差値に開きがあるのは母集団の違いとなりますのであまり気にしなくてよいでしょう。
横浜共立中学校は神奈川女子校の御三家の1つと言われてはいますが、東京の御三家と異なり、偏差値だけで見れば中堅校ぐらいに位置していることがわかります。
これまでの進学実績を見ると有名国私立大学への合格も毎年多数輩出しています。
全体的に偏差値が下降傾向な印象もありますが、それでも中堅校以上という位置付けは変わらないため、確かな学力が身につくと考えてよいでしょう。
2023年度入試結果(一般入試)
それでは、2023年度の一般入試の入試結果を確認してみましょう。
試験名 | A方式 (2/1午前) | B方式 (2/3午前) |
---|---|---|
募集人員 | 150名 | 30名 |
応募者数 | 237名 | 384名 |
形式倍率 | 1.6倍 | 12.9倍 |
受験者数 | 215名 | 161名 |
受験率 | 91% | 42% |
合格者数 | 168名 | 98名 |
実質倍率 | 1.3倍 | 1.6倍 |
合格最低点 | 223/400 (56%) | 126/200 (63%) |
まず、注目されるポイントとしては、実質倍率が2/1は1.3倍、2/3が1.6倍という低さです。
都内の人気中学校では3倍を超える倍率の学校も多くあるため、都内の学校に比べるとかなり入りやすい結果となったと言えます。
2/1は受験率91%ということで本命として受験する生徒が大半であることがわかります。
一方で2/3は受験率42%と、出願した半分以上の受験生が試験を受けない状態です。
これは2/3の出願期限が1/12と早いため、2/1と2/2で他校に合格して受験を終了した生徒や、他校を受験することにした生徒が多くいるため、半数以下の受験率になっていると考えられます。
また、2/3は募集30名に対して、3倍を超える98名に合格を出していることも特徴的です。
横浜共立学園の1学年の生徒数は募集人数と同じ180人程度なので98名の内、半数以上が辞退する想定なのだとも言えます。
横浜共立学園中学校の入試配点を見てると、2/1は国語・算数・理科・社会の各100点満点の合計400点満点。
2/3は国語・算数の各100点満点の合計200点で合否が決まります。
どの教科も同じ100点満点の配点のため、各教科をまんべんなく勉強する必要があります。
各教科ごとの最低ライン(足切り)はなく、4科目の合計点で判定されるため、不得意科目があったとしても他の得意科目で得点を多く取れれば合格することが可能です。
合格最低点を見ると2/1が56%、2/3が63%となりました。
横浜共立学園中学校の入試に合格するには6割前後がボーダーラインと言えるでしょう。
過去入試結果の推移
過去の入試結果からの推移を確認して見ましょう。
まずは2月1日午前に実施される4教科入試のA方式です。
年度 | 募集人数 | 応募者数 | 形式倍率 | 受験者数 | 受験率 | 合格者 | 実質倍率 | 合格最低点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2023年度 | 150名 | 237名 | 1.6倍 | 215名 | 91% | 168名 | 1.3倍 | 223/400 (63%) |
2022年度 | 150名 | 273名 | 1.8倍 | 247名 | 90% | 176名 | 1.4倍 | 224/400 (56%) |
2021年度 | 150名 | 346名 | 2.3倍 | 318名 | 92% | 173名 | 1.8倍 | 226/400 (57%) |
横浜共立学園中学校の入試の受験率は例年90%以降と高いことがわかります。
横浜共立学園中学校の入試は、2月3日の2回目のB方式がありますが、偏差値がA方式に比べると非常に高くなるのため、2月1日に受験する生徒は本命と考えている生徒が多いと言えるでしょう。
2021年からの直近3年を見ると応募者数が100名近く減少しています。
募集人数は変わらず150名のため、実質倍率もだんだん低くなり2023年度では1.3倍と、他の学校に比べてかなり低い結果となりました。
人気が上がり倍率が上がる学校の話を聞く中、横浜共立学園はどちらかというと人気が下降気味でここ数年は来ているともいえます。
次に2月3日午前に実施される2教科入試B方式です。
年度 | 募集人数 | 応募者数 | 形式倍率 | 受験者数 | 受験率 | 合格者 | 実質倍率 | 合格最低点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2023年度 | 30名 | 384名 | 12.8倍 | 161名 | 42% | 98名 | 1.6倍 | 126/200 (63%) |
2022年度 | 30名 | 443名 | 14.8倍 | 212名 | 48% | 79名 | 2.6倍 | 137/200 (69%) |
2021年度 | 30名 | 474名 | 15.8倍 | 228名 | 48% | 77名 | 3.0倍 | 120/200 (60%) |
こちらも傾向としてはA方式と同様に、2021年度から徐々に応募者数が減り、実質倍率が下がっています。
2021年度の3.0倍に比べると2023年度の入試は1.6倍ととても入りやすい入試結果になったといえます。
2023年度は合格者数もポイントです。
2021年度に比べると応募者数が約100名程度減少していますが、合格者数は20名程度増やしていることで、実質倍率がさらに低くなってといえます。
B方式の合格発表は2月3日の18:30となっており、A方式の入学金の納入期限が2月3日の12:00までとなっています。
つまりB方式の合格発表はA方式からの入学人数がある程度わかった上での人数調整ができるともいえます。
そのため、2023年度はA方式に合格したが入学を辞退した受験生が例年に比べて多かったのかもしれません。
2024年度入試の予想
2023年度は昨年に比べて倍率も下がり、直近3年間では一番入りやすい入試となりました。
横浜共立学園中学校を本命校として考えていた受験生にとっては、決して悪くない状況であったことでしょう。
しかし、入試状況は毎年変わってきますので、2024年度の入試がどうなるかについては、各塾の予想偏差値や情報を定期的に収集しておくことが大切でしょう。
ここから先は、私の個人的な想定となりますが、横浜共立学園中学校の2024年入試予想を考えてみます。
応募者が増え、入試倍率は上がる
まず結論から申し上げると、横浜共立学園中学校の2024年度入試は2023年度入試に比べて応募者が増え、倍率が上がると予想されます。
横浜共立学園中学校の2023年度入試は2月1日のA方式の実質倍率が1.3倍、2月3日のB方式でも1.6倍と、かなり入りやすい結果となりました。
東京都内の同程度の偏差値帯の学校で倍率が2倍を下回る学校はあまりないため、都内の学校に比べると非常に入りやすい印象を受けます。
この入試状況を見て、「うちの子でも入れるかもしれない。」と思う家庭は実際多いと思います。
それが、神奈川女子校の御三家と呼ばれる有名な伝統校で、大学への進学実績も申し分ない学校です。
「都内の●●中学校よりも、名門の横浜共立学園中学校に入りやすい」と思う家庭では、横浜共立学園への出願を考えることになると思います。
2023年度の入試倍率が他校に比べても低かった反動で、2024年度の入試は応募者が増えて入試倍率は上がると予想されます。
横浜共立学年中学校の人気が下降気味な理由
さて、横浜共立学園は神奈川女子校の御三家の1つ言われる昔からある伝統校です。
有名大学への進学実績も十分にあり、落ち着いた横浜山手の中で過ごすことができるとても魅力的な学校だと言えますが、ここ数年を見ると人気が下降気味とも言える状況です。
考えられる理由を4つ挙げてみます。
中学受験全体として、都内の学校に人気が集中
1つ目の理由は横浜共立学年中学校が直接の理由ではなく中学受験全体の傾向としての理由です。
中学受験全体の傾向として、東京都内の学校に人気が集まっている傾向があります。
各方面からの交通のアクセスもよく、やはり私立に通わせるなら都内の良い場所にある学校に通わせたいと考える家庭が増えているのでしょう。
その点、横浜共立学園中学校は都内在住の家庭から見れば、川崎・横浜の先の石川町にある学校ということで、立地の面であまり人気を集めることが難しくなっていると言えます。
ただ、横浜共立学園中学校の周辺の山手エリアは街並みや景観がとても素敵な場所のため、この立地が好きという家庭も当然いますが、それ以上に都心からのアクセスという面が敬遠される理由の1つと言えるでしょう。
中学受験全体として、共学校が人気
2つ目の理由も中学受験全体の傾向ですが、共学校が人気です。
多様性、価値観の多様化が言われる現在において、女子だけの女子校、男子だけの男子校という括りの考え方よりも、多様な人間の中で生活する共学校が人気となっています。
そのため、これまで女子校や男子校が共学校に変わることも最近はよく耳するかと思います。
世の中が性別による見方をできるだけフラットにしようと活動している中では、女子校ということ自体の人気が下降気味であると言えます。
横浜共立学園中学校も女子校の1つですので、当然その影響から受験生を集めにくい状況だと言えます。
しかし、「女子校には女子校の良さがある。」と考える家庭も実際にはまだまだ多いと思います。
私もそう思います。
そう考える家庭では、女子校を受験する傾向は変わらないですが、受験生全体の傾向としては共学校を志望する受験生が今度も増えていくと考えられます。
変化に乏しい昔からの伝統校
3つ目の理由は、横浜共立学園が昔からの伝統そのままに運営されている学校という「印象」だと思います。
他の学校のホームページやパンフレットを見ると「グローバル」や「STEM教育」「探究型学習」「アクティブラーニング」といった言葉や教育方針などをよく目にすることが多いと多います。
AIがどんどん発達し、世の中の仕組みは目まぐるしく変わっていきます。
このような時代の変化についていける、むしろこのような時代の変化をリードできるような人材になってほしいと考える家庭も多いと思います。
しかし横浜共立学園は昔から伝統を大事しており、この変化に対応できるのかという印象を持たれる可能性があります。
簡単に言えば「今風ではない」と思われるということですね。
例えば、ホームページもだいぶ以前からおそらく変わっていないのだと思われますので、そういう部分からも「古き良き伝統校」という印象を持たれることが多いと思います。
しかし、ここで「印象」と書いたのは、そこはさすがに私立の学校ということで、実際には印象よりは変化に対応している学校ではないかと私は思っています。
コロナ渦ではオンライン授業もしていますし、校舎の最近建て替え工事が終わったこともあり、校舎や設備は新しいものが揃っているはずです。
そのため印象よりは、時代の変化に合わせて変われる学校だと言えます。
受験日程の組みづらさ
4つ目の理由は、横浜共立学園中学校が他の学校に比べて受験日程を組みにくいという点が、受験生の親の目線から敬遠される理由の1つと考えられます。
東京都・神奈川県の入試は2月1日から始まり、多くは2月3日ぐらいまで、長くても1週間の中で合否が決まる短期間の勝負となります。
その中で、「出願期間の締切が早い」「面接があり他校を受験できない」「合格発表が試験翌日の2月2日の13時になる」という3つの制約があり、他校を含めた受験スケジュールを組みにくいという状況があります。
何がなんでも横浜共立学園中学だ!という家庭はともかく、そうでない家庭にとっては色々なリスクを考え、横浜共立学園中学校を志望校から外すことも考えられます。
2024年度入試の動向は情報収集が大切
さて、ここまで横浜共立学園中学校の入試状況をお話してきました。
直近の入試状況を見ると、他校に比べて入りやすい印象を受けるため、その反動で2024年度は倍率が上がることが十分に考えられます。
これまでの傾向と異なり、倍率や偏差値が大きく上がる可能性があるため、各進学塾などから最新の動向や情報を入試することが大切です。