こんにちわ。スマイルパパ(@二児の中学受験生パパ)です。
神奈川県の私立女子中高一貫校の1つに「横浜雙葉中学校」があります。
横浜雙葉中学校といえば神奈川県では有名な伝統校で、特に神奈川県在住の受験生であれば、受験を検討する家庭も多いと思います。
受験を検討するにあたって気になるのが、横浜雙葉中学校の募集人数や試験日程、偏差値、倍率などの入試情報かと思います。
横浜雙葉中学校の実際の入試結果を見ながら、どのような入試状況の学校なのかについてみていきたいと思います。
横浜雙葉中学校の入試はどのような状況なのだろう?
この記事は、横浜雙葉中学校の入試結果や偏差値、倍率などの入試状況についてお話しします。
横浜雙葉中学校ってどんな学校?
横浜雙葉中学校は神奈川県に古くからある伝統校の1つで、神奈川県の私立中高一貫校の女子校です。
フェリス女学院中学校、横浜共立学園中学校と合わせて、神奈川県の女子私立中の御三家の1つと言われています。
横浜雙葉中学校はキリスト教の学校で、すべての人間が「かけがえのない独自の価値を持った大切な存在である」と考えるところから始まると教育方針として謳われています。
横浜雙葉中学校には付属の小学校があり、横浜雙葉小学校からの内部進学者と横浜雙葉中学校から入学する生徒が一緒に中高6年間を過ごす仕組みになっています。
横浜雙葉高校の募集はしていないため、横浜雙葉中学校で入学した同じ生徒が、そのまま6年間を共に過ごすことになります。
大学進学実績を見ると東京大学をはじめとする有名国私立大学への進学者を多く輩出しています。
また医学部への進学実績も多いということも特徴的で、付属の小学校があることからも比較的裕福な家庭のお子さんも多く在籍していることがうかがえます。
横浜雙葉中学校はどこにある?
横浜雙葉中学校は神奈川県横浜市中区にあります。
最寄り駅から学校までの所要時間は以下となります。
JR京浜東北・根岸線「石川町駅」南口下車 徒歩13分
みなとみらい線「元町・中華街駅」下車 徒歩6分
JR京浜東北・根岸線/ブルーライン「桜木町駅」バス11分徒歩2分
周辺には横浜の観光スポットの中華街、そして学校に向かう途中には「外人墓地」や「港の見える丘公園」の脇が通学路になることもあります。
西洋の街並みの景観や自然も豊かなため、渋谷や新宿といった都会で人混みの中を歩くというより、自然を見ながら通学する少し落ち着いた雰囲気となります。
桜木町まで少し歩けばみなとみらいのエリアがあり、商業施設や公園、海もあるので、高校生ぐらいになると放課後は帰り道にちょっと気分転換ということもできそうですね。
2023年度入試の募集要項(一般入試)
まず、2023年度入学試験の募集要項を確認してみましょう。
尚、横浜雙葉中学校では一般入試の他に帰国生入試を行っていますが、「一般入試」について見ていきたいと思います。
募集人数 | 90名 |
出願期間 | 2023年1月6日(金)午前9時〜1月16日(月)午後8時 |
出願方法 | WEB出願 ※志願者情報、志望動機、顔社員を登録 |
受験料 | 25,000円 |
試験日 | 2023年2月1日(水)午前8時20分集合 |
試験時間 | 午前9時〜午後12時35分 |
筆記試験 | 国語・算数・理科・社会 ※国語・算数は各50分、100点満点 ※理科・社会は各40分、80点満点 |
面接 | 実施なし |
合格発表 | 2023年2月2日(木)午前10時 |
入学金納入 | 2023年2月2日(木)午前10時〜2月3日(金)午後8時 |
入学金 | 300,000円 |
募集要項を見て、気になるポイントは2点です。
まず1点目は募集人数。
募集人数は90人と他の学校に比べると若干少ない印象ですが、1学年約190人程度の規模になります。
横浜雙葉中学校は付属の横浜雙葉小学校があり、小学校からの内部進学が半分程度いますので、小学校からの進学が100人、中学受験での入学が90人で、1学年約190人の構成になります。
横浜雙葉小学校からの内部進学と、中学校から入学する生徒で半分半分という感じですね。
2点目はWEB出願です。
多くの私立中学校では学校説明会の予約から本番入試の出願までmiraicompassというサイトを利用している場合がほとんです。
しかし、横浜雙葉中学校は中学校が独自に運営しているWEBサイトからの出願となります。
独自に運営しているサイトのため、アカウント登録や入力方法なども独自の操作方法となります。
また、出願時には志望動機も合わせて記入する必要がありますので、出願期限直前に慌てないよう、余裕を持ったスケジュールで出願準備をしておくことが大切ですね。
横浜雙葉中学校の偏差値
次に各進学塾及び模試センターが公表している偏差値をみてみましょう。
SAPIX | 四谷大塚 | 日能研 | 首都圏模試 | |
---|---|---|---|---|
2/1 午前 | 42 | 55 | 51 | 64 |
各偏差値に開きがあるのは母集団の違いとなりますのであまり気にしなくてよいでしょう。
横浜雙葉中学校は神奈川女子校の御三家の1つと言われてはいますが、東京の御三家と異なり、偏差値だけで見れば中堅校ぐらいに位置していることがわかります。
付属小学校からの内部進学者の生徒が優秀なのか、中学から入学した生徒が伸びるのかは定かではありませんが、進学実績を見ると東京大学をはじめとした有名国私立大学への合格も毎年多数輩出しています。
そのため、入学後の学力レベルとしては偏差値よりも高いレベルであることも予想されます。
2023年度入試結果(一般入試)
それでは、2023年度の一般入試の入試結果を確認してみましょう。
募集人数 | 90名 |
応募者数 | 184名 |
応募倍率 | 2.0 |
受験者数 | 168名 |
合格者 | 101名 |
実質倍率 | 1.7 |
合格者最高点 | 284点/360点 |
合格者最低点 | 225点/360点 |
まず、注目されるポイントとしては、実質倍率は1.7倍でした。
都内の人気中学校では3倍を超える倍率の学校も多くあるため、都内の学校に比べると2倍を切る倍率のため、比較的入りやすい結果となったと言えます。
横浜雙葉中学校の入試は国語・算数・理科・社会の4科目でその合計得点で合否が決まります。
各教科ごとの最低ライン(足切り)はなく、4科目の合計点で判定されるため、不得意科目があったとしても他の得意科目で得点を多く取れれば合格することが可能です。
合格者の最高点と最低点を見ると60点の差がありますが、最低点の225点(360点満点中)は、割合にすると6割2分6厘となります。
そのため、横浜雙葉中学校の入試に合格するには6割2分程度がボーダーラインと言えるでしょう。
次に、受験者と合格者それぞれの平均点の比較です。
受験者平均点 | 合格者平均点 | 受験者と合格者の平均点の差 | |
---|---|---|---|
国語 | 60.8/100点 | 64.7/100点 | 3.9点 |
算数 | 57.7/100点 | 67.6/100点 | 9.9点 |
理科 | 50.6/80点 | 56.0/80点 | 5.4点 |
社会 | 53.2/80点 | 57.8/80点 | 4.6点 |
4教科ごとの受験者と合格者の平均を見ると、差が大きいのは算数ですね。
これは横浜雙葉中学校だけの話ではなく、中学受験で1番重要視されている科目が算数です。
理由はまさに点数の差がつきやすいということがこの結果が表していると言えます。
また、横浜雙葉中学校の採点は理科・社会も80点満点のため、50点満点で採点する他の中学校と比べると、社会・理解が合否に影響する割合が高いと言えます。
そのため、横浜雙葉中学校の入試においては国語・算数・理科・社会を満遍なく勉強しておくことが必要と言えます。
過去入試結果の推移
過去の入試結果からの推移を確認して見ましょう。
年度 | 募集人数 | 応募者数 | 受験者数 | 応募倍率 | 受験率 | 合格者 | 実質倍率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2023年度 | 90 | 184 | 168 | 2.0 | 91% | 101 | 1.7 |
2022年度 | 100 | 176 | 167 | 1.8 | 95% | 100 | 1.7 |
2021年度 | 100 | 163 | 159 | 1.6 | 98% | 100 | 1.6 |
横浜雙葉中学校の入試の受験率は例年90%以降と高いことがわかります。
それは、横浜雙葉中学校の入試は、2023年度までは2月1日の1回のみとなるため、本命校として受験する生徒の割合が高いからと言えるでしょう。
そのため、辞退者も例年少ないのでしょうから、募集90名に対して合格者100名とほぼ募集人数の枠を目安に合格者数を設定していることがわかります。
2022年度、2021年度は募集100名に対して合格者も100名ぴったり、それほど辞退者が少ないのでしょうね。
実質倍率はここ3年は1.6〜1.7であまり変わっていないことがわかります。
2023年度入試も例年通りの入試状況であったと言えます。
「御三家」と呼ばれる伝統校で、2倍を切る倍率、偏差値も中堅校ということだけを考えると、入学を希望する受験生にとっては、頑張れば手が届く比較的入りやすい学校なのかもしれません。
【重要】2024年度入試からの変更点
横浜雙葉中学校は先日、2024年度入試から入試方法を変更することを発表しました。
まず変更点を確認しましょう。
2024年度入試より、一般入試について以下のように変更いたします。
横浜雙葉中学校ホームページより
・2月入試を複数回入試に変更します。
2月1日 募集人数60名
試験は国語・算数・理科・社会の4教科
2月2日 募集人数30名
試験は国語・算数・理科・社会の4教科
・2月入試の事前面接を廃止します。
まず、2023年度までは2月1日の1回だけだった入試を2月1日、2月2日の2回に分けての開催となります。
募集人数はそれぞれ1回目が60名、2回目が30名の合計90名のため、2023年度までの人数から変更はないと言えます。
また、横浜雙葉中学校の入試の特徴だった事前面接が廃止となります。
横浜雙葉中学校は試験に加えて1月中に親を含めた事前面接を実施ている学校でした。
ここ数年はコロナの影響で面接を中止していましたが、今後は廃止するという方針になりました。
2024年度入試の予想
2024年度は入試方法の変更が適用される最初の年となるため、2023年度までの入試とは大きく状況が異なることが想定されます。
2023年度までは毎年例年通りの結果となっていたため、比較的受験生も予想通り落ち着いた入試ができていたことでしょう。
しかし、2024年度は正直どうなるかわからない要素が多いため、各塾の予想偏差値や情報を定期的に収集しておくことが大切でしょう。
ここから先は、私の個人的な想定となりますが、横浜雙葉中学校の2024年入試の予想される動向を挙げてみます。
2月1日の合格発表は当日夜になる
横浜雙葉中学校の2月1日入試の合格発表は、翌日の2月2日午前10時でした。
しかし、2024年度入試からは2月1日、2月2日の2回に試験を分けることになると、当然2月1日、2月2日の両方に申し込む受験生も出てくるはずです。
そうすると2月2日の試験は、2月1日に合格した生徒は試験を受ける必要はないため、必然的に2月1日の合格発表は2月2日の試験前日、つまり2月1日の夜には発表されることになると思います。
これはそうならないと不都合が出るので、そうなるでしょう。
中学受験は2月1日の合否によって、翌日以降に受験する学校を組み立てるスケジュール勝負な面がありますが、これまでは翌日2月2日の発表だったため、2月2日に受験する学校は予想で受験するしかありませんでした。
しかし、2月1日の夜に合否結果が出るとなると2月2日以降の予定が組みやすくなるため、受験生にとっては受験しやすくなる点と考えられます。
事前面接廃止で出願期間が直前まで延びる
横浜雙葉中学校の出願期間は、例年1月中旬が締め切りとなっていました。
2023年度を例にすると2023年1月6日(金)午前9時〜1月16日(月)午後8時となっていました。
これは入試当日直前まで出願を受けつけている学校とは大きく異なります。
出願期間の〆切が早い理由は、事前面接を行なっていたからだと考えていいでしょう。
横浜雙葉中学校は出願したあと、2月1日までの間の1月下旬に「事前面接」を行なっていました。
2024年度からはこの「事前面接」が廃止となったため、1月中旬で出願を締め切る必要がなくなったと言えます。
また、2月2日を2回目の入試として開催するため、2月1日に他の学校を受験していた受験生が、2月1日の夜に出願できるようにすることも想定されます。
そのため、出願期間は他の中学校と同様に試験日の前日までになることが予想されます。
応募者が増え倍率は上がる
2024年の横浜雙葉中学校の入試は、応募者も増えて倍率は上がると考えられます。
応募者が増える理由はいくつかありますが、まず、試験日程を2回に分けたことで1発勝負から2回チャンスがあると考え、精神的なゆとりから複数回受験をする受験生が増えると想定されます。
それに加え、2月1日午前は元々、本命校を受験することが多い日程です。
2月1日の募集人数が90名から60名に30名減りましたが、本命校として受験したい受験生が例年と同程度いると考えると、必然的に倍率が上がると考えられます。
これまでの横浜雙葉中学校の合格人数から見ると、募集60名に対しての合格人数も60人を基準に出すと考えられるため、2023年度入試に比べると狭き門になることが予想されます。
また、横浜雙葉中学校の入試の特徴であった事前面接の廃止も受験者が増える要因になると考えられます。
これまで実際されていた事前面接は、親も同伴した面接となるため親も多少なりとも準備が必要となり、敬遠していた家庭も一定数あると考えられます。
今回事前面接を廃止し、受験生だけで完結できる入試になったことにより、より受験しやすい印象になったと考えられます。
また、2023年度の中学受験者数は過去最大というニュースも出ていますが、受験者数全体の増加も影響するでしょう。
特に最近は都内の私立中学校が人気のため、都内の私立中学校が激戦となっており倍率3倍、4倍という学校も多く目にする状況になっています。
それに対して、横浜雙葉中学校の2023年度までの倍率を見ると2倍を切る倍率で推移しており、入りやすい印象を受けます。
そして、御三家という名門・伝統校であり、大学の進学実績も高いとなると、立地が都心から少し離れているという以外、人気が出ない理由があまりなく、2024年度は人気が上がると考えられます。
2月2日はさらに高倍率
2024年度入試から、2回目の試験を2月2日の午前に行うことになりました。
2月2日の午前の試験には、2月1日に他の中学校を受けた受験生がやってきますので、2月2日の試験に関しては、高倍率になることが想定されます。
横浜雙葉中学校の偏差値帯を見ると、横浜雙葉中学校は中堅校の位置付けです。
2月1日試験で、同じ神奈川県女子校の洗足学園やフェリス女学院など難関校が不合格だった受験生が合格を勝ち取るために2日2日に横浜雙葉中学校を受験することが考えられます。
逆に、横浜雙葉中学校よりも下位の偏差値帯の学校に合格した生徒が、チャレンジ校として2日2日に横浜雙葉中学校を受験することも考えられます。
そして、2日1日に横浜雙葉中学校を受験したが不合格だった生徒が2回目として受験することもあり、2月2日は高倍率の激戦になることが想定されるでしょう。
しかし、2月2日の試験に関しては、他の学校で合格をもらっているケースも出てくるため、一定数の辞退者を見込むことが想定されます。
そのため2月2日の合格者数については募集30名に対して、どれぐらいの合格者数を出すのかにより倍率は大きく変わることになるでしょう。
2回受験者の特典があるかどうか
これはどうなるかは予想できませんが、あるとすると2月1日と2月2日の両方受験した受験生に特典はあるかどうかという点が気になるポイントですね。
横浜雙葉中学校はこれまで事前面接をしていたぐらいですから、単にテストの点数が高いだけでなく、「本当に入りたい子に来てほしい」という考え方でやっていたはずです。
それを考えると2回受けてくれた子には何か優遇措置を取りたいという方針が出ても不思議ではないです。
ここは今後の学校説明会等で明らかになると思いますので、注視するポイントかと思います。
しかし、こういった複数受験での優遇措置は繰上げ合格で優先されることが多いです。
横浜雙葉中学校の例年の入試結果を見ると、ほぼ募集定員通りの合格人数となっていることから繰上げ合格者の人数もあまり期待できないかもしれません。
しかし、優遇装置がある場合には、2024年度は2月2日に2回に試験を分けたことにより辞退者が例年よりも多くなった結果、優遇措置がうまくはたらいて合格となることも考えられます。
2024年度入試の動向は情報収集が大切
横浜雙葉中学校の2024年度入試は試験内容に大きな変更があります。
そのため、例年の倍率や偏差値から大きく状況が異なる可能性があるため、各進学塾などから最新の動向や情報を入試することが大切です。